佐々木篤志さん
私も皆さんと同様に1回で合格したいと思いこの資格に挑戦しましたが、何をどうすればよいのか全く分からなかったので、「つーしん」に寄稿されている先生方や先輩方のアドバイスを頼りに、それに沿って2年間頑張ることを目標としました。
しかし、開始早々膨大なレポートノルマが目の前に立ちはだかり、本格的に試験勉強を開始したのはレポート提出が全て完了した2年目の7月でした。アドバイスの計画より2カ月遅れで焦っていたことを覚えています。
揃えた参考書は過去問題集(QB)、模擬問題集(中央法規)、ワークブック共通・専門、国試ナビ、厚生労働白書、障害者白書、国民の福祉と介護の動向等で、QBと模擬問題集をそれぞれ2回終えた10月に自宅で模試(中央法規)を受けました。しかし結果は67点。痛恨の0点科目やマークミスもあり、中途半端な姿勢では歯が立たないことを痛感しました。「自分はなんて甘かったのだろう」と自己覚知ができたという意味でも、この惨敗は本当に良い経験になりました。
それからは問題集に加え模試の復習も行いましたが、5択のうちどの部分が正解でどこが不正解なのかを一つひとつ丁寧に分析する学習方法を実践しました。「解説」の中には、その問題の関連情報まで親切に記載されていますので、重要なワードを拾いだし、暗記カードに落とし込む作業を繰り返しました。ノートではなくカードにした理由は、ノートでは記憶として残っているかが今一つ実感できず、カードならどこでも手軽に持ち出し、暗記学習が確実にできると考えたからです。
気が付けば19科目で2,000枚を超えるオリジナルの一問一答が完成し、勤務中の空き時間や、出先、リビング、布団の中など、いつも携行して解いていました。机でじっとしていられない性格の私にはこの学習法が合っていたようで、特に歴史、人名、制度、専門用語等の暗記には絶大な威力を発揮してくれました。
11月以降はカード学習と問題集を交互にそれぞれ3~4周繰り返し、新しいものにはあえて手を出しませんでした(できないことで自信を無くしたくなかったので)。この時期の一日の学習時間は働きながらでしたが4~8時間はやったと思います。この頃はカードを見ないと落ち着かないほど異常な精神状態(笑)でしたので、それほど苦には感じませんでした。
年末年始の1週間は家族と離れてすごしラストスパート、「やることはやった、これで駄目なら仕方がない」と自分に言い聞かせて臨んだ本番では、初めての朱鷺メッセの雰囲気に完全に飲まれそうになりましたが、会場で会った同級生のみんなに救われ、結果はなんとか3ケタ得点まで到達することができました。
その他の取り組みとしては、日頃から医療・介護関連番組の録画、新聞記事の切り抜き、実際の福祉計画の読み込みなど、最新の情報に触れることを心がけました。どこまで役に立ったかはわかりませんが、選択肢で迷った時の「勘」が研ぎ澄まされたような気がします。そして「やった分だけ必ず伸びる」ことだけは確実に言えると思います。10月に惨敗した模試から30点以上も上積みできたことがその証拠です。総学習時間○○○時間以上すれば合格できるということではなく、何をすべきかを明確にし、それを信じてひたすら実行することが肝要だと思いますので、皆さんも自分を信じて頑張ってください。結果は必ず後からついてきます。
最後に、学習のために2年間何も言わずに全面的に協力してくれた家族、励まし合った同級生、先生方に感謝したいと思います。本当にありがとうございました。