30代男性
私が試験勉強を始めたのは、8月の上旬からです。参考書は筒井書房の必携、過去問および模擬問題は中央法規のものを用意しました。必携は、項目がコンパクトにまとまっており、説明もわかりやすくて重宝しました。コンパクトな分だけ情報量が足りない部分もありましたが、過去問や模擬問題の解説を参考にして書き込んでいけば、気になりませんでした。情報量に左右されず、自分が理解しやすいと思える参考書を選んでみてください。
具体的な勉強方法ですが、これといった方法が思いつかない方は、「国家試験対策講座」にて、学校の先生に教えていただいた勉強方法をおすすめします。
全体的な流れは、
①過去問の問題を解いてみて問題文の先頭に○×をつけます。
②×の問題文は解答解説をもとに正答文に書き直します。
③その正答文と同じようなことが書かれている文を参考書から探し出し、ペンで線を引きます。(必要に応じて解答解説も参考にして書き加えていく)そしてその文末に、第26回の問題1の5の問題文という意味で、26-1-5と書き込みます。私はこの作業を、8月から12月にかけて行いました。(過去問3年・模擬問題3回の計6回分)
実はこの勉強方法は、慣れるまでに時間を要します。そのため思うように作業が進まず、「時間が足りない」、「本当に頭に入っているのかな」と不安になることもありました。しかし、この作業を繰り返していると、「この問題文は参考書のあの辺りにあったかな」と、そのページにたどりつくことが速くなり、同時に関連する知識や過去の出題傾向も徐々に不思議と頭に入ってきました。
私は最初に、テスト感覚で過去問をはじめに解いてから上記の作業に取りかかったのですが、回を重ねる度に点数も上がってきたので、その効果を実感しながら勉強を進めることができました。大切なことは、辛抱強く、信じて行い続けていくことです。
模擬試験(私は社養協の自宅受験を選択)を受けて良かったことは、問題を解くための時間配分の重要さを体験することができたことです。1問1問を解くことに慎重になりすぎてしまうと、問題を見返す時間が思っている以上に無くなって焦ります。正しいもの2つ選ぶ問題も見落としやすいため、注意が必要です。時間に慣れて問題を解くペースを身体に覚えさせていくことも、必要な作業だと思います。
1月に入ってからは、過去問や模擬問題を再度解いて、間違えたところや過去に出題された頻出箇所を再度復習しながら、これまで自分ががんばってきたことを振り返るかのように、参考書を見返していました。そして中旬からは、勉強よりむしろ体調管理に気を配りました。たとえ合格する力や自信を持ちあわせていたとしても、それを試験当日に発揮することができなければ、悔しいですからね。
試験当日は、やはり独特の緊張感がありました。そんな中で自分の力を出し切るこということは、とても難しいことだと思いました。試験後に自己採点してみると、冷静に考えれば正解できた問題が少なからずあったからです。そのなかのいくつかは、きちんと読めば正答を導き出せたものでしたので、もったいないことをしたと思いました。
思えば社会福祉士の学習範囲の広さを知ったとき、「自分なんかがこんなことに手を出してしまってよいのだろうか?」と弱気になっていた自分がいましたが、勉強方法を信じ、自分の力を信じ、あきらめずに歩み続けたことで、「自分なんか」の自分が合格できました。
小さな努力の積み重ねこそが、国家試験という大きな壁を越えるための足場を作り上げてくれるはずです。仕事等をしながらの勉強は本当に大変だと思いますが、自分のやってきたことを信じて、合格に向けて頑張ってください。